伊勢原市の学校給食の食材選定について
学校給食については、これまで困窮家庭への支援として大きな役割がある事、また、アレルギー等で食べることができない児童が増加している実態について質問してきました。人口約10万人の伊勢原市では、2022年度の小学生数は4,656人で、10校全て自校式による給食が提供されています。一方、中学校は、2021年4月から全4中学校で業者委託による選択制デリバリー給食(加熱式)が導入され、献立は文部科学省の「学校給食実施基準」により栄養バランスが配慮された給食が提供されています。
学校給食は、学校生活の中で昼の空腹を満たすとともに、教科の授業とは違うひとときを過ごす事で、午後の授業へ向かう気持ちを整える役割があると言えます。特に、育ち盛りの児童生徒にとって、栄養バランスはとても大切です。海外メディアが日本の学校給食について取材することが度々あるようですが、栄養バランスが優れていることを筆頭に挙げています。さらに、美味しく安価である事、食育について学び、児童生徒たち自身が給仕を行う等の点が、諸外国の学校給食とは異なって特徴的であり、私たちが想像する以上に高く評価しています。日本の子どもたちの肥満率の低さや、日本人の平均寿命の長さも給食に由来するのではとの指摘もあるほどです。
一方、給食の食材選定については、文部科学省による「学校給食実施基準」が全国共通で公開されていますが、他にも自治体毎に学校給食会選定基準がありHPで確認できるところもありますが、伊勢原市は内規であるとの理由で公開していません。しかし、アレルギー等で給食の食材選定に関心を持つ保護者は多く、質問もよく受けるので「学校給食の食材の選定基準について」12月議会で質問しました。「伊勢原市学校給食会選定基準とは、具体的に、日本農林規格及び食品衛生法施行規則に定められた規格や加工工程に準ずるもの、またはそれ以上のもの、原則として国内産のもの、消費期限または賞味期限の定められているものはその期限内のもの、賞味期限内のものであっても、できるだけ製造後新しいもの、不必要な食品添加物を含まないもの、極力遺伝子組換え食品でないもの、容器、包装は食品衛生法の容器包装規格基準適合品であり、食品衛生上安全なもの、異物混入のないもの、小分け包装で納品される物資は、その物資の賞味期限と小分けした年月日が明記されていること、加工品は、原料配合表、栄養成分表、細菌検査表が提出されていること、規格、数量、納入形態、産地、仕入れ先、流通経路等が明かなもの、加工品は原材料まで明らかなもの、国産以外の原材料は、残留農薬の検査結果またはメーカーからの安全証明が添付されているもの、原料は残留農薬基準に適合しているもの、アレルギー物質を含む特定原材料7品目、特定原材料に準ずるもの21品目の表示がしてあるもの。」と答えました。食品添加物、残留農薬、遺伝子組換え食品等については保護者の関心も高く大切なポイントです。食材選定基準を公開している近隣市に続き、伊勢原市でも市民が求める情報を是非公開するよう提案しました。