高齢者の移動と外出

2018年8月6日 00時19分 | カテゴリー: 活動報告

 清水弘子さん

神奈川ネットワーク運動の新しい生き方・働き方研究会では、『高齢者の移動と外出を考える』学習会を8月1日(水)、NPO法人全国移動サービスネットワーク副理事長の河崎民子さんと認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワーク理事長で関東運輸局地域公共交通マイスターの清水弘子さんを講師として開催しました。

移動サービスは1970年代に車いす使用者が外出する運動として始まりましたが、欧米からは30年遅れでした。90年代に入り県内ではキャリージョイやケアびーくる等13の移動W.Coが誕生し、2000年に介護保険制度がスタートすると、法整備が追いつかず訪問介護事業者の通院送迎で各地が混乱しました。その後、規制緩和が進み、特区ガイドラインでは当時の山本県議をはじめ神奈川ネットの議員による各地での取組により、運営協議会の設置が進み、2006年道路運送法における白ナンバーと普通免許による『自家用旅客運送』の登録が認められるに至りました。

一方、少子高齢化や過疎化の進行で全国的に買い物困難者が増加するなか、社会参加や外出が介護予防に有効であることから、行政や社会福祉法人、地域住民の参加と連携により、高齢者・障がい者の買い物や外出支援の取組が各地域で進みました。しかし、県内の福祉有償運送事業者やボランティアは減少傾向にあり、カーシェアリングやコミュニティバス等多様な地域資源を活かしながら、さらに通院の足を医療制度に組み込む等海外の事例に習い当事者本位の支援の充実が求められています。例外的に規定されてきた福祉有償運送ですが、高齢者・障がい者をはじめ交通空白の問題を含め、誰もが外出しやすい法整備とするためには、交通事業者の意識改革や自治体における福祉行政と交通行政の連携強化等様々な課題が指摘されています。しかし、移動W.Coでは、利用者の生活が豊かになる実例を積み重ねてきた経験から、外出しやすい環境整備をこれからも進めていきます。

                                                                                                                                                                    河崎民子さん