教育福祉常任委員会 付託案件の審査について 陳情第14号

2015年12月10日 23時41分 | カテゴリー: 活動報告

「青少年健全育成基本法の制定」を求める意見書提出に関する陳情

 

 青少年健全育成基本法は健全育成を阻害する社会環境等から青少年を保護し、青少年の健全な育成を図ることを目的とするものですが、過度の規制強化や情報の一方的遮断等が青少年の育成環境をかえって損なうのではないかという指摘があります。

 青少年の育成環境において、情報についてはインターネット等の普及で有益であるものも有害であるものも共に爆発的に増加しています。社会全体が青少年の保護育成に努めることや有害な環境から守るべきと言う主旨は理解しますが、情報については規制や排除、遮断のための条例整備を進めることが今日の青少年が置かれた複雑多様化した環境の課題解決に資することになるかは限定的・一面的ではないでしょうか。自ら情報を収集、評価、整理し、また表現や発信する『情報リテラシー』を高めることや判断能力を育てることが青少年の成長においては重要性です。一方、少女たちを利用する有害な営業はかたちを変えて次々と出現し、少女たちが巻き込まれる状況が報道でも明らかにされています。また、携帯電話・スマホやインターネット、ゲーム器機等は実際に会ったことのない人とメールのやりとりを安易に行い、性被害につながる危険性ついては認識が至らず、教育等の防止対策が必要です。

 青少年を性的被害からどのように守るかはたいへん重要です。青少年健全育成保護条例を制定していない唯一の県である長野県では、住民や関係団体、行政が一体となった県民総ぐるみの運動を推進するという基本方針をもち、理解と協力による住民運動の展開、関係業界の自主規制、行政の啓発努力を柱とした活動を進めています。『子どもを性被害から守る専門委員会』を設置し、現状分析や実効性のある対策を県民の意見を取り入れながら進めています。防止対策と共に力を入れているのが被害者支援の取り組みです。性被害は被害者本人に想像を絶する苦しみをもたらし、低年齢であるほど解決策を見つけることが困難であるため孤立感をもたらし、自己肯定感を低下させるなど大きく成長へ影響します。被害者支援や専門的な相談体制の構築が必要です。

 青少年健全育成基本法や健全育成保護条例は、出版物の規制が強化される恐れがあるなど、言論の自由との関係での異論も強く、特に緊急指定や包括的指定などの措置は憲法へ抵触するとの指摘があります。以上の理由から反対しました。

 

審査結果は、反対2。賛成4で、採択されました。