子どもたちの可能性を活かす,NPO法人フェアスタートサポート

2014年10月18日 00時09分 | カテゴリー: 活動報告

 

 NPO法人フェアスタートサポートは,児童養護施設や自立援助ホーム等の施設入所者,退所者の就労支援を行う,おそらく国内唯一の団体です.代表の永岡徹平さんにお話を聞きました.横浜市の関内駅から徒歩数分の場所のビルの一角に事務所を構えるフェアスタートサポート代表理事である永岡鉄平さんは,人材業界で働いていた経験から,多くの優良な中小企業が若者の雇用に苦慮している実態を見てきました.一方,児童養護施設等の子ども達は,18歳で自立するため,就職先は住み込みできることを優先させるなど,自分の希望や適正に合わない選択をするため,就労の継続は困難で,その後は簡単に貧困に陥る事例が多数ありました.アルバイト先は比較的簡単に見つかるものの,時給が安く,かけもちで朝から晩まで働いても生活は苦しく,将来への展望も見いだせない状態となっていました.親と生活できない児童は増加傾向にあり,施設側にも余裕がなく,就労指導や相談が不充分であったことも就労が続かない原因と言えます.適切な就労支援で働く意欲を活かすことができると確信した永岡さんは,次世代を担う子ども達に公平な機会を創り出すべきと考え,施設の子ども達へのキャリア教育や相談事業を始めました.また,就職した若者達へのアフターフォロー事業で就労継続を支援し続けています.さらに,施設と企業の交流を図る事を目的に学習会を開催するなど,社会的養護の就労課題の啓発活動を行い,一般社会への理解を拡げています.

 働く意欲が高いのに,低学歴や保証人確保の困難,偏見等であきらめてしまうのは「もったいない」と感じ,児童養護施設等の子ども達・若者達の就労支援を2011年からはじめた永岡さんですが,すでに結果が出始めています.フェアスタートの就労支援で就職した施設出身の若者は,企業からの評価が高く,若者達にとっては,正社員として福利厚生や休日の取れる働き方で,安定した生活を確保できた結果が報告されています.若者達の労働環境は非正規雇用の割合が高い状況が続いていますが,適切な就労支援を充分行い,可能性を活かせる安定した就職先を見出すことは可能です.育った環境に影響されることなく,社会全体でかれらを育て支援する仕組みの構築が求められます.我が町でも,将来に展望をもてる安定した生活ができるよう,就労意欲のある若者達の正規雇用率が向上するための取り組みが必要です.