子どもを虐待から守るための対策について ~6月定例会から~

2013年7月10日 09時01分 | カテゴリー: 活動報告

増加し続ける児童虐待相談件数

 平成12年,児童虐待に関する法律が制定され,13年が経過しました.国は,平成2年から20年間にわたり児童虐待の相談件数の統計を取っていますが,当初全国で1101件であったのが, 5万9919件,実に60倍となる約6万件に増加しています.児童虐待とはどのような行為を指しているのでしょうか.法律では,保護者がその監護する児童について行う次の行為を言います.1,体に傷を負わせたり,命に危機が及ぶような行為である「身体的虐待」.2番目,暴力的な言葉を浴びせたり,兄弟との差別,話しかけられても無視する,配偶者間のDVなど,子どもの心を傷つける「心理的虐待」.3番目は,必要な衣食の世話をせずに放置する,必要な医療を受けさせない,家に閉じ込めて学校や保育所に行かせないなどの行為である「ネグレクト」.そして,4番目は「性的虐待」です.誰であっても,子どもに対して,これら4つの行為を行ってはなりません.これらの虐待行為は人権を著しく侵害し,心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与え,我が国の将来の世代の育成に懸念を及ぼす事から,児童の虐待を禁止するもの,とあります.国や地方公共団体は,児童虐待の予防,早期発見,防止に責務があり,虐待を受けた児童の保護,自立のための支援を行わなければなりません.

 

自治体の責任

 『横浜の女児遺体遺棄事件』では,女児の保護者が転居を繰り返すうちに,女児の存在確認が,それぞれの転居先の自治体で不充分であったことが指摘されています.生後4ヶ月までの乳児のいるすべての家庭を訪問する「こんにちわ赤ちゃん訪問事業」や乳幼児健康診査,予防接種,就学時健康診断,また小学校の在籍確認などは,子どもの状況を把握する機会として重要です. 

 

早期発見・早期対応のために

 幼稚園,保育園,小中学校の先生は,日々子どもたちに接っし,虐待を発見しやすい場にいますが,虐待を受ける子どもは,虐待を受ける原因は自分にあると考え,誰にも相談できず,発見が遅れる状況にあります.特に,「性的虐待」は相談することをためらう傾向が課題です.児童虐待を早期に発見するためには,研修などによって気が付くための感受性を育成する,自己啓発の姿勢が求められます.

 市からの答弁では,乳幼児や児童を見守る立場にいる関係機関や教職員は,危機意識をもって研修へ取り組むことが明示されました.しかし,虐待を受ける子どもが,発達障がいやその他の障がいがある場合には,その割合が高い,との報告があることから,特別支援級の介助員も虐待発見のスキルを上げるための研修を受ける必要があることを提案しました.答弁では,今後,介助員に対して児童虐待の内容を含めた研修実施を進める考えがあることが示されました.